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『さ、やり方がわかったら、早速やってみなよ』
「わかったよ」
僕は部屋の姿見を凝視して、それを脳裏に想像する。
『上手いじゃねえか』
「あおい」の方に振り向くと、いつの間にか「彼女」の隣に姿見が置かれていた。
『それじゃ、行くぞ』
「あおい」が(イマジナリーな)姿見に飛び込むと……
突然、僕の部屋の姿見から、何かが飛び出してきた。
ドスンと大げさな音を立て、それは床を一回前転してすぐに起き上がる。
「うそ……」
信じられなかった。
それはまさに、「あおい」だった。しかも、完全な実体感を備えている。向こうが薄く透けて見えていたりしない。
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