イマジナリー・ガールフレンド

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「はいこれ。夜食にするから、って、母さんに作ってもらった」 「おー! 腹減ってたんだ! ユウトありがとー!」  そう言って、あおいはニコニコ顔で僕が差し出したおにぎりにパクつく。 「……で、お前さ、今日はこれからどうすんの?」  それは、僕にとって目下の大問題だった。 「ひまっへるはろ」  ……食べるか喋るかどちらかにしてくれ。  ほっぺたにご飯粒を付けたまま、あおいはゴクンとおにぎりを飲み込んでから繰り返す。 「決まってるだろ。ここに泊めてもらうよ。リアルワールドじゃあたしの居場所はないんだからさ」
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