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「いたたた……」
万有引力の存在を呪いつつ、僕は腰をさすりながら立ち上がる。
『相変わらず、おっちょこちょいだね』
目の前の女の子が、呆れ顔で言う。学校の制服らしいブレザーとスカートを身につけ、髪はショートボブ。やや面長の、整った顔立ち。全然見覚えがない。というより……
その体の向こうの様子が……うっすら透けて見えるんだが……
これは……幽霊とか、そういう類いの物なのか……?
「お、お前は……何者だ……?」僕の声が恐怖で掠れる。
『忘れちゃったの?』
彼女の呆れ顔にさらにブーストがかかる。
『あおい、だよ。小さい頃によく遊んだだろ?』
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