イマジナリー・ガールフレンド

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『そんなことはないよ』  帰宅して僕が自分の部屋に戻っても、「あおい」は相変わらず僕に憑いて……もとい、付いてきた。そして、僕が「精神科に行って診てもらうよ。統合失調症かもしれないから」と言うと、彼女はそう応えて首を横に振ったのだ。 「え?」 『大人になってもイマジナリー・フレンドが見える人だって普通にいるんだ。そして、そういう場合でも生活に支障を来さなければ、特に問題はない、ってことになってる。ネットで調べてみなよ』 「そうなのか……」  さっそくスマホで調べてみると……「彼女」の言うとおりだった。僕は少し気が楽になった……けど、イマジナリー・フレンドって、ここまではっきりした存在なのか? それに、僕の想像の産物のはずなのに僕の知らないことまで知ってるなんて…… 『ほら、言ったとおりだろ? でもな、あたしはあんたの単なる想像の産物じゃない。今はイマジナリーだけど、リアルな存在にだってなれるんだからな』  にわかには信じがたい話だった。 「ウソだろ? どうやって?」
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