3

4/6
前へ
/23ページ
次へ
「……何、してんのよ。」 私は、自分の声が震えているような気がした。 「今さらどんな顔して? それに、どうせ意識はないんです。」 ウサギくんは、目を伏せた。 「……後悔するわよ。」 私の言葉にウサギくんが目を上げて、ふっと笑った。 「会いに行ったら、今までの母さんへの態度を思い出して、後悔するかもしれません。 会わなくても、後悔するのかもしれません。 会っても、会わなくても後悔するなら、同じじゃないですか?」 バカ言うな。 って、思った。 「できることをやらずに後悔するなら、やって後悔しなさい!」 ウサギくんは、呆気に取られた顔で私を見る。 「……何で月のお姉さんが泣いてるんですか。」
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加