1人が本棚に入れています
本棚に追加
2
まさかね。
そう思いながら、昨夜の公園に来た。
今日は素面だ。
昨日は酔ってふわふわしてたから、本当にあった出来事だったのか、自信がない。
「……いた……。」
ブランコに、ウサギくんが座っていた。でも今日は……。
ウサギくんは気配を感じたのか、つっと私の方に視線を向ける。
「やった。来てくれた。」
ウサギくんは笑顔を見せたけど、その笑顔は何だか弱々しかった。
「今日は、ウサギの耳、ないんだ?」
一番の疑問を口にする。
ウサギくんは、クスッと笑った。
「あれは、バイトの制服。
アリスのウサギの格好したウェイターです。」
説明しながらウサギくんは、隣のブランコをちょいちょいとつつき、私に座るよう勧めた。
アリスのウサギって昨日思ったのは、間違いじゃなかったんだなーと思いながら、私は素直にブランコに腰かけた。
最初のコメントを投稿しよう!