4、ニュー・ワールド

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 うさぎは顔をしかめ、すぐさまペニスをコハクからひきぬく。コンドームを片手で乱暴にはずした。窮屈なラテックスから自由になった欲望が、コハクの背中にほとばしった。  コハクは、あたたかいものを背中に感じて、満たされた。先ほどまでうさぎのペニスをうけいれていた穴は、ぽっかりと口を開いており、うさぎは確認するように指で周辺を探索する。あげく、また侵入する。  まだ受け入れ可能と、内部がからみついてくるのがわかると、インターバルをおくことなく、いたずらを再開した。 「んんん、っ……、それ、もう、……っ」  コハクの腰が揺れる。 「あ、あ、ん、……まだ、まだするの……?」 「だめ?」 「……だめじゃない、けど」 「けど?」  そう言ったうさぎの、優しいのに有無を言わせないずるい声音に、コハクはまた身体のナカがぐずぐずとしてくるのを感じる。コハクはどうしようもないうずきにじりじりしながら、せいいっぱいの虚勢をはった。 「……俺の虜になった?」 「なった」  熱をおびたうさぎの瞳には、髪を乱れさせ、淫蕩な顔をしたコハクがいた。 「もうどこにもやりたくないな」  そんな風に言われるなら。  今だけの、この瞬間だけの言葉だったとしても、そう、望んでくれるなら。  コハクはうさぎの言葉に酩酊した。この場に自分が百人いたら、百人すべてをうさぎにさしだすだろう、と思った。 「うさぎ……、すき、……す、き」  まわらない舌で必死に言い、手をひろげる。  恋に酔っぱらっているのはコハクだけではないようで、うさぎはコハクの肌に耽る。息継ぎを忘れたかのように、口づけを続ける。
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