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「で?その“神様”が俺に何の用だ?」
「縁結びしたいんだろ?まあ仕方ないから俺と縁結びしてやってもい」
「断る」
「えぇ......」
お、俺の誘い断ったやつなんて居ないんだぞ!!
何てやつだっ、手強い...もしかして、俺が男だからか?
ちょー上から目線で言ったのに断られて恥ずかしくなりながら俺はストンと賽銭箱から降りる。
くっそ、こうなったら必殺上目遣い...!お姉さん系はこれでイチコロなんだからな!
「なんでだよっ...俺じゃダメ......?」
すると男は少し目を見開いた。
よっしゃ、やったぞ!心なしか鼻の下も伸びてるように見え......
「ふっ、ははっ、バカかお前は」
「は、はぁ!?バカじゃないし神だし!!」
コイツ、まだ笑うなんて!むかつくっ......
そしたら男は大きな手で俺の頭をわしゃわしゃ撫でてきた。
「うわっ、なんだよっ......」
「大体なぁ、俺がお前みたいな子供に好意持ったり興奮したりするわけないだろ?俺を何歳だと思ってるんだよ」
「こ、興奮しないって...まだ二十歳くらいだろ!ほら、恋愛は5歳以内なら許容範囲だぞ!」
男はまた鼻で笑いながら鳥居へ歩いていく。それを俺も小走りで追いかける。
「光栄だな。でも俺もう28だから」
「えっ......見えな...」
そんな年上だったのかよ...若見えしすぎ...
驚いていたら男は階段を降りていこうとしてしまう。
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