第二章 森の家 二

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「この先で高速を降りて、まずは神社に向かうけど。神社も見てゆくか?」 「神社はいいよ。後にする。まずは、事件の起きた家の外見を確認したいよ」  俺は事件を解決するつもりは、微塵も無いが、内薗が資料を送ってくるので気になってしまう。 「夏目、蜜柑は嫌いだった?」  ふと、本村の食べているアイスを見ると、日本酒味になっていた。俺は、アイスを凝視すると、一口食べようとした。しかし、本村が最後の一口を掬って食べようとしていたので、追いかけてスプーンに飛びついた。 「……おいしい?」 「おいしい、けど、ちょっと乳製品が……」  本村は、だから俺の分は蜜柑にしていたのにと言い、笑っていた。 「あら、パパにキスしている……可愛い!!!!!!!」  キスはしていない。
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