3週目

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「昔……小学校の時かな……クラスの女子の一人が俺の事を好きだって言い出して……告白されたんだよね」 「おお!」 少しテンションが上がった相槌をうっかり打ってしまい、んんっと小さく喉を整えた。 「女の子ってだいたいグループでいるだろ?そのグループの他の女子達が“ずるい!”“抜け駆け!”みたいにその場でその告白してくれた女子を囲み出したんだ」 「わっ、大変な場だね」 「その女の子は泣き出しちゃって、……俺はしばらく傍観していたんだけど、最後は全員、泣き出して、それから、抱き合って『皆で、高台くんの事好きでいよう!!』って、帰って行った」 「えーっと……?」 「俺は一人教室に……」 駄目だ想像出来すぎて笑ってしまう。 「そういうことが何回もあって、中学でも高校でも……つまり、孤独だよ、俺」 レベルが上過ぎるとそうなるのか。 「だから、女子とはあまり話さないの?」 「必要以外はね、線を引かれてる。女子同士の同盟みたいな、ね」 「……大変だ」 「ずっとこうだからね、大変なのかも分からないなぁ」 そうか、イケメンなのも天才なのも、この人に取っては普通の事なんだ、きっと…… 「他の人がどうなのかは、知らない。でも、今は……こんな時間が楽しいよ」 にこ。 私も楽しいというか、嬉しいというか、恥ずかしいというか、私でいいのっていうか……。
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