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僕の言葉に、敦史さんは固い声で返した。
「その……言いにくいんだが」
「え……?」
「全部、入ってしまった」
「え!? 全部!?」
嘘でしょ?
こんなにスムーズに!?
敦史さんもこの状況に戸惑っているようだった。
「その……もっと空が痛がったりするものだと思っていたから……驚いている」
「あ、はは……敦史さんが、丁寧に解してくれたからですよ、多分……」
「……」
「……」
「とりあえず、動かしてみようか?」
「あ、はい」
未知の体験って聞いていたから、少し拍子抜けだ。でも、まぁ、中に何かが入ってるって違和感はあるけど……。
僕はきゅっと後ろを締めてみた。それと同時に、敦史さんがグッズを軽く抜き差しする。その時。
「ひ、ひあ!?」
「そ、空!?」
な、何……!?
ぴりぴりする!
き、気持ち良いところに、当たる……!
「空、大丈夫か……?」
「あ、う……動いて、る……」
「痛いのか!?」
「……気持ち良い」
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