この日。

10/12
前へ
/77ページ
次へ
白戸『ねぇ?』 私『なに?』 白戸『拒まないんだ?さっき、信号で、受け入れたでしょ?もうアウトだよ?』 私『アウト、、、?』 あぁ、私がキスを拒まなかったから、もうそれがサインだったってこと? 何その小悪魔女子みたいな発想。 私の気持ちを全部知られているみたいだった。 駅前のロータリーからずっと手を繋いだまま、ホテルに入った。 ラブホなんて来たの、私いつ振りなんだろう? 同居人との生活の数年間、一度か二度か、気になる人と、そういう事あったっけ。 でもこの人は違う。 この人は好きな人。 誰かの旦那さんであり、父親だけど、それが私の好きな人。 大きなベッドに、大きなテレビ。 来てしまったんだ。 二人がけのソファに静かに腰をおろす。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加