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#06
僕が、彼女を好きだった。
2人の幸せそうな痴話喧嘩なんか、見ていたくなかった。
でも、長く続くはずがないと分かっていても…僕はなおことみつはると3人で居たかった。
なおこの幸せそうにみつはるを見つめるその姿を、僕は見ているだけでも…幸せだったのに!
なのに…僕は。
2人に小さな…2人にとっては、大きな嘘を僕は夏が終わろうとしている時ついた。
その日は…
やけに暑くて、ただ座っているだけでも汗が湧きでてイライラしていた。
そんな時、みつはるは独り真っ青な顔で何か考え込んでいた。
僕は…湧き出る汗をひたすら拭いながら、下敷きでみつはるにも風がいくように仰いでいた。
突然、
みつはるは僕の肩をつかむと…。
「なおこって好きな奴いるのか?お前に話した事ないか?」
「なんだよ、突然。」
「実は…俺、」
今更、なおこが好きなんて聞かされるのか?
で…協力しろよとか、言われるのか?
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