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【魔王の寝室前でマミー・レイス婦人に出会ったのでインタビューを慣行する】
私が一番最初に魔王様と出会ったのは、ハトラー殿が旦那様を案内されて来た時ですわ。
旦那様?
ああ、魔王様のことですわ。
私は魔王様を愛しておりますから、純愛の意味を込めて旦那様とお呼びしていますの。
そう呼ぶことに対して旦那様も拒んでおりませんから、相思相愛だと想っておりますわ。
え、私の勘違いじゃないかって?
そんな馬鹿なことを言ってますと、末代まで祟り続けますわよ。
こう見えましても旦那様と出会う以前は魔王城の宝物殿を守護する悪霊でしたので、祟るのは得意分野でございますわ。
私に祟られて、楽に死ねると考えないで貰いたいですわ。
え、勘違いをお認めに成られますか?
そうでしょうとも勘違いですわ。
誰が見ても私と旦那様は夫婦同然です。
あとは正式に婚姻の儀式を果たせば良いだけの間柄ですわ。
ただ、旦那様が世界征服の準備に追われるが為に式の段取りが進まないだけですの。
お世継ぎの相談も、毎日旦那様が寝しづ待った頃に、寝床にレースのスケスケ寝巻で忍び込み、火照った体を擦り付けながら添い寝しては、耳元で暗示するが如く「マミー・レイスは何時でも心と体の準備は出来ていますわ」と語り続けておりますから心配ございませんとも。
来る日が来れば、皆様の温かい祝福のもとに盛大なる結婚式を上げて、ラブラブイチャイチャで甘くてハッピーな新婚生活を送ることでしょう。
え、それも私の妄想じゃないかって?
やはり貴方は私に呪い殺されたいようですね。
いいですとも。
じっくりゆっくり時間を費やし念入りに組み上げられた極上な呪術を掛けてあげますとも。覚悟なさいませ。
え、冗談ですって。
もう、何度も大人の女性をからかうもんじゃあ無いですよ。
それで、何が訊きたくてお越しなのですか?
宝物殿に付いて訊きたいですって?
それは詳しく語れない情報ですわね。
何せ宝物の管理ですから秘密が多いですの。
え、宝物殿の場所ですか。
それは魔王城のどこかとしか言えませんわね。
何せ宝物殿の場所は旦那様ですら知らない場所にございます。
私の役目は代々の魔王様が取得していた黄金や財宝の管理でございますの。
次の代、次の代へと、受け継がれるべき宝を、確実に受け継がせるのが私の務め。
私が悪霊に下ってまで果たさなくてはならない指命ですの。
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