第11話《巨乳の秘書官にインタビュー》

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まあ、それはさて置き、近衛隊6名の話に戻りますわね。 先ず最初に口火を切ったのはトロール族の用心棒、戦士ゴリアテ殿でございました。 ゴリアテ殿曰く。 「魔王と聞いたが小さいな」 その台詞通り198センチある魔王様よりトロール族のゴリアテ殿は巨漢で、推測するに230センチはあるだろう体躯を有しておりました。 外観は、禿頭で堀が深く、顎は四角くシャクレています。 身なりは麻の粗末な服に裸足でした。 武器は刃毀れの酷い大戦斧です。 貧しい装備ではございましたが、有り余るパワーが売りな戦士だと一目で分かるちゃんこ型の体型をしておりました。 続いて魔王様を揶揄していたのが、ヴァンパイア族の貴族、ダヴィンチ伯爵でした。 「あぁ~ら、頭も良さそうじゃあ、ないしねぇ~」 男性なのにオカマ言葉で喋るダヴィンチ伯爵は魔地域でも名門貴族の出身で、人間上がりの下等なヴァンパイアではございません。 代々ヴァンパイアとして眷属を繋ぐ家系でございます。 身なりは昼間なのでフード付きの女性用ローブで顔を隠し、下には何を着ているのか、何を装備しているのか、その時には、まだ分かりませんでした。 綺麗な刺繍が施された女性用ローブは大変オシャレなデザインな上に高レベルなマジックアイテムだと感じ取れました。 それらから身なりや装備には大変気を使っている御方だと分かります。 ダヴィンチ伯爵に続いたのは沼地のリザードマン族が誇る英雄、バイエン殿でございました。 「何よりサァ、半裸だベサァ」 バイエン様のしゃべりかたはリザードマン族特有の訛りが強く、そこが爬虫類好きには堪らなくチャーミングでした。 えっ、爬虫類が好きかって? 蛇とか蜥蜴とか、可愛いじゃないですか。 そう思いませんか? まあ、それは置いといて―――。 バイエン殿の身なりは、鱗肌の上に鱗鎧の胸当て。 頭部を守るのも鱗兜。 肩当ても籠手も鱗鎧。 長い尻尾にも鱗鎧。 鱗の膝当てに鱗の脛当ては装着しておりましたが、鋭い爪の生えた足元は素足。 足元以外は全身スケールメールでした。 武器は腰に下げた鎖鎌だけでした。 バイエン殿が『沼地の英雄』と呼ばれているのにも逸話が有って、なんでも沼地の村を狙って掠奪に来た人間の夜盗軍団30人をバイエン殿一匹で壊滅させたと言われております。
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