第11話《巨乳の秘書官にインタビュー》

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続きますは――。 「パンイチで玉座に座っているよ。がっはっははは。面白いやつだな」 と言いながら豪快に笑って見せたのは、オーガ族のチャンピオン・アレックス殿でした。 黒々とした髪型はパンチパーマ。 赤い肌の額には二角。 武器は背中に背負った鋼鉄製の金棒が一本。 魔王様をパンイチと揶揄しておりましたが、アレックス殿も虎柄の腰巻一丁でした。 半裸の理由は全身に彫られた刺青を見せびらかす為でしょう。 それはそれは芸術的な全身一枚絵の彫り物でした。 柄は、縄を持った小坊主が屏風から出て来た虎を取り押さえようとしている構図でした。 なんでも故郷の童話がモチーフらしいです。 「…………」 そして、猛る5名の陰で静かに立って居たのが、リビングアーマーの傭兵、サクラダファミ・リカ殿でした。 魔地域でも有名な一流の傭兵です。 人間たちの戦場でも『彷徨える鎧』の別名で恐れられ、お金さえ払えば誰にでも雇われると聞いております。 外見は年代物の全身甲冑で、右肩は三本スパイクの肩当て、左肩には逆L字のシールドのような肩当てが装着されておりました。 背中にはボロボロの赤マントを背負っておりまして、ヘルムの覗き穴から朧気な一つ目が桃色に怪しく輝いております。 武器は、腰に手斧。 背中にはカスタマイズされた三段式のクロスボウ。 他にも多くの武器を鎧内に隠し持っていることが後々判明いたします。 最後に「恥ずかしく無いのかしら」と述べたのはバーバリアン族の女性戦士、メリル・ダリル殿でありました。 美しい顔立は若く凛々しく野性的。 歌舞に歌舞いた長髪は紫色のふさふさ。 その上に鍔の広いテンガロンハットを被っております。 脂肪率が低そうで筋肉質な体型には露出度の高いビキニアーマーを身に付け、両腰のベルトには双子のソードを一本ずつ下げておりました。 そして、長くて綺麗な足に履かれているのはヒールの高いロングブーツ。 剣士としてのフットワークが失われそうな程の高さがあるピンヒールでした。 それでも彼女が現在の近衛隊長であり、近衛隊で唯一血肉を分け与えられた方でございます。 ピンヒールの高さ以上に戦闘には長けた御方でございました。 それが直ぐに証明されました。 実戦で―――。
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