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トモダチロボット-3
狭い部屋で今日もトモダチロボットと過ごす。
「おはようゴザイマス」
「おはよう、僕のトモダチ」
「そろそろ出ないと、学校に遅刻してシマイマス」
「今日は学校に行かないよ…僕のトモダチ」
「ボクは、勇気くんと一緒にいられて、嬉しいデス」
僕はなんだか泣きそうになった。
「ねえ、友だちに嫌なことをされたらどうしたらいいのかな。」
「トモダチは、友だちに、嫌なことをシマセン」
「うん…でも、なぐってきたりとか、あるし」
「プロレスゴッコデスカ」
「俺は嫌なんだよ…」
「嫌だという意思表示が伝わっていないノデスカ」
僕は声を荒げた。
「何度も言ったさ!」
「人間は、トモダチと違って、他人の意思を汲み取るのが下手デス」
「そういう意味じゃ、トモダチロボットの方が優れているのかな」
「スミマセン、そういう意味の説明をモトメマス」
ああ、ロボットの方が話が通じると思ったけれど、ロボット相手だから、俺も合わせてあげているのかな…。
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