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19P_コイ♯3
横断歩道でエンジン音が舌打ちしたのを気にもとめずに
君は歩く 歩く
てくてく、前を見て歩く
僕は、そんな君に一目惚れをしたかのようについていく
僕は歩く 歩く
せかせか、君を見て歩く
本屋に入った君を見たところで尾行は中断
君はどんな本を読んでいるのか
胸を膨らませる
君への思慕が鼓動を打つのを気とめない振りをして
僕はまた歩く
せかせか、前を見て歩く
君の何が僕を貫いたのか
考えたけれどさっぱりなんだ
理性には秘密の僕の理想を
心だけわかっていた
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