第二話 死神は微笑む:前編

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 扉が開く。  眼前に本部の明かりが差し込む。  如月がこちらに気づく。 「ああ、君。来たんだ」  彼はそう告げた。 「早いね」  微笑みながら続けた。 「30分前には集合ですが・・・俺にも準備があるので」  俺はそう告げた。  そのまま、ローカールームに足を進める。 (俺のロッカーは・・・?) 「君のロッカーは奥から二番目だよ」  再び如月の声がした。  自分のロッカーを見つけ、ボストンバッグを入れる。  更衣室に入り、隊服に着替える。  灰色で長袖の詰襟、黒の丈の短い半袖のベスト、黒のスキニーパンツに黒の編み上げブーツ、’’風魔’’の紋章があしらわれた灰色のフード付きマント。
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