第二話 死神は微笑む:前編

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 それらが’’風魔’’の隊服である。  着替え終えると、二つのホルスターと三つの弾薬ポーチ、一本のナイフが取り付けられたベルトを取り出し、巻き付ける。その後、弾倉を仕舞うことのできる籠手を着けた。  ボストンバッグの中から拳銃が入った箱と弾倉、弾薬を取り出し、如月が座っている長机の対角線上に腰掛ける。  箱を開け、拳銃を取り出す。いつも通りのメンテナンスを始める。照準が歪んでいないことを確かめる。分解し、塵を払い、潤滑油を差す。組み立てて、引金の感触、撃鉄の作動を確かめる。安全装置を掛け、引金が動かないことを確認する。  弾倉に銃弾を詰めていく。手製の38口径爆裂弾だ。弾丸内部に高性能炸薬が内包されており、着弾することで着火、爆発する。  その後、拳銃に弾倉を込め、遊底を引き、薬室に最初の銃弾が送られる。ホルスターに収め、留具を掛ける。もう一挺も同じようにする。  予備の弾倉へ銃弾を詰めていく。弾倉に銃弾を入れたまま放置すると内部のスプリングが弱ってしまう。だから、俺はいつも使い終わったら銃弾を全て抜いている。全ては最高のパフォーマンスをする為だ。それ故、常に任務前は持って行く弾倉全てに銃弾を詰める
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