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『珊瑚じゃないか』 『桃珊瑚だ』 『うん。もう少し深いところまで行ってみたら 他の種類のも群生してて、森になってたぞ』 『なんと... 』 『アクセサリーに加工も出来るが... 』って言う シェムハザに、長い鼻の首を 横に振って 『竜宮は 沢山の このようなもので、艶やかに彩られておると聞く。玄翁への土産にしたくある』と 切れ長の黒い眼を輝かせてる。 『うん。もっと赤いのもあったけど ピンクが かわいいだろ? 玄翁と浅黄の土産も取って来る。これは榊に』 アコが、ボートの上のシェムハザに ピンク珊瑚を渡すと、アジ釣り上げたボティスが 榊に振り向いて『綺麗だ。良かったな』って “貰っとけ” って風に言うと 榊は『ふむ... 』と、シェムハザのボートに上って 珊瑚の枝の匂いを嗅いでみてる。 潮の匂いなんだろうけどさぁ。かわいいんだぜ。 『嬉しくある。礼を申す』 榊に『うん』って 答えたアコは 『シェムハザのボートに イオン飲料があるぞ』って オレらに言って、また海に潜って行った。
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