* Sweet.1 *

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──顔はまあ……いいと思うけど。顔だけ……顔だけなんだから、見てたらそのうち飽きるし……! そんな顔だけの茅野の人気が2年も続いていることに、目を瞑る。 「ただいまー。あれ、お客さんじゃん珍しい。舜にいの彼女?」 スポーツブランドのロゴが入った大きなバッグを肩に提げた男の子が、夕里達のいるリビングに入ってくるなり茅野を茶化す。 「彼女じゃなくて同級生。女の子みたいだけどちゃんと男だから」 「あ、そうなの? 間違えてごめんなさい。俺は舜の弟で連っていいます」 女子と間違えられていらっときたが、謝るだけまだいいか、と夕里も大人になって連を許す。 「連にいお帰りなさい! 連にい帰って来ない間、いろいろ大変だったんだよ。舞、お熱出しちゃって……」 「あー……そうだったんだ。悟が看病してくれてたの? よしよし、頑張ったね」 連はさっと手を洗うと何故か夕里の隣の席に着く。 茅野は一回り大きい茶碗に白ご飯を恐ろしいほど盛ると、連に手渡した。 一口ずつ口に運ぶというよりは、かき込むようにして食べる連に、圧倒される。 「連、行儀が悪い」 「……はいはい」
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