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1時間待って、私は母に電話した。忙しいときに携帯を鳴らすのは悪いから、タイミングを計っていたのだ。
「いま真希の旦那さんも来て、ちょっと落ち着いたとこだわ。えっとね、まず、もう挿管して、呼吸は安定していて、心拍もあるみたい。それで、これから低温療法をするんだってさ。脳のダメージを抑えるって」
「そっか。よかった。」
「いや、脳のダメージってあるんだろうか。まあ、心配しても仕方ないさね」
「うん。日数経たないとわからないよね。真希も心配だろうね」
「そうさ。あんな、紫色の身体見せられてそれで、子どもだけこっちだからね。まあ、あとは、旦那さんに任せて……旦那さんの方も、顔が青ざめてたわ。色々説明あったみたいだけど…」
電話を切った。
「どうだった?」
主人も心配していたので説明をしてやる。
あ、肝心なことを相談するのを忘れていたので母にメールしよう。
「明後日、どうしよう。遠慮したほうがいいかな」
「ああ、気にしないでおいで。って真希も言ってたよ」
次の日、療法を開始したとメールがきた。まだ母乳も飲めないらしい。明日、真希が赤ちゃんに会いに行くというが…。
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