従兄弟編

9/10

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
1日目は木工館に行った。木のボールを喜んでいた。木でできた車のところで記念撮影をした。障害者の方が制作してくれたらしい、お土産屋に木製のおもちゃが並んでいた。 次の日、真紀に会いに行った。子どもに会えない人がいる部屋なので、友斗を連れて行くのは遠慮した。子どもの体温療法が終わり、頭部MR Iをとったそうだが、今後も慎重に様子を見たいと言われたそうだ。僕は、最高の結果の場合でも、医者はそう言うのだと励ましたが、明日から光線治療が始まると言っていた。うちの子も黄疸がでたと言っておいた。 搾乳して医大に運ぶのは精神的にも肉体的にもつらいのだろう。疲れているだろうに、無理して笑顔で応対してくれた。真希の腕には点滴があった。私のときもそうだった。帝王切開した後は4日くらいは点滴が続くのだ。 真希の子どもは、体重の増加が順調ならば、明後日からGCUに移るのだそうだ。NICUというのは利用するべき重症の子どものために、なるべく早くに空けなければならないらしい。 NICUに入れるのは2親等までらしいので、写真を見せてもらった。真希が子どもに会いに行けなかった日も、看護婦さんが写真を撮ってくれたらしい。正規産で生まれた命は、友斗の新生児の頃とあまり似ていなかった。私の子も真希の子もパパ似らしい。つまり、私の子は睫毛が長くて、真希の子は鼻筋が通っている。どちらも将来はイケメンになるだろう。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加