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昼休憩____
俺は、例の手紙の件で一年の女子に呼び出されていた。賢次は、用事があると言って昼食も取らず出て行った。俺は、急いで昼食を済ませた。
「シゲ、かっちゃん、俺ちょっと出てくる」
「おお、いってら~~」
俺は、中庭へ向かった。例の手紙の子が待っていた。
「ごめん遅くなった」
「いえ、すみません。呼び出したりして」
「いいよ」
「あ、あの…私、島沢先輩が好きです!」
初めての告白された。手紙をもらってテンション上がって小躍りしてた。朝の賢次の一件を見るまでは……めちゃめちゃ嬉しい筈なのに……
なんだよこのモヤッとする感じ……
「ありがとう」
今朝のB組の朝倉と一緒にいた賢次がチラついて……
「えっと、ちょっと考えてもいい?」
「はい、待ってます」一年の女子は、俯いたまま足早に去って行った。
今日の朝見た賢次の隣に女子がいる。それが普通ってやつじゃないのか? 俺だってモテてーもん。だけど、なんでこんなモヤっとするんだ?
「健、何…今の?」
「え!? 賢次…え…何が?」
「……断ったんだよね?」賢次は、俺を睨み俺に迫ってくる。その圧に、逃げる俺の腕を掴んだ。
「盗み聞きは、良くないんじゃなかったっけ?」俺は、賢次の手を振り払った。
「たけちゃん!」
「賢次に関係ない!」
「健、俺のこと……好き?」
なんでそんな顔すんだよ……
「もう! 分かんねーよ!」
「健!」
俺は、全速力て走って賢次から逃げた。いつもみたいに、抱き締めて俺のだって言ってくれたら俺だって……
俺だってなんだよ!!
ああああ!クソ! 俺以外のやつと一緒にいたくせに!
賢次のバカ野郎! クソ! 死ね!!
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