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 満開の月  泉にキラキラと光る(みず)の香  大気にちらばる水滴  人影の美し月夜の囁きに  誘われ足をとめる    息をのむ静けさの中  舞う踊る女人  衣から滴る水  透き通る肌にきえゆく  月夜にてらされし影が  跳ねた水と重なり  まるで人魚のよう  「パキッ」  私のあしもから音ひとつ  やめてしまう君  隠れる私  そっと覗く  君は跡形もなく  ただ水面(みなも)に月ひとつ  忘れ時の君  幾度となく足が向かう  もう君はここで・・・  踊ることはないのだろうか            
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