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『前略、霜田正樹様。お元気ですか? 私は元気に過ごしています。先日、私は純也くんと入籍しました。覚えてる? 高校時代は三人でよく遊んだよね。来週、結婚式をやっと仕事の都合がついたからすることになったんだけど、正樹くんにも純也くん会いたいって言っていて。勿論、私も会いたいと思ってるよ。正樹くんとは高校卒業してずっと会っていなかったし、今どうしているかも聞きたいし、良かったら、結婚式、来て欲しいと思っています。正樹くんはもう結婚したのかな? 正樹くんは昔から優しい人だったから、きっと良い女性が正樹くんの傍にはいるんだろうなと思っています。突然、こんな手紙をしてしまったけど、私は今、幸せだよ。だから、正樹くんも幸せになってくれていると良いなって思います。色んなこと、話したい。だから待ってるよ。お仕事頑張ってね。きっと生徒に人気のある先生をしているんだろうと思います。それでは、連絡、待ってるね。真奈美』
そこまで読んで、僕はため息をひとつ吐いた。こんな手紙を急に寄越してきて、今更僕の心を乱そうとして。
真奈美ちゃんは変わっていない。そう思ってしまった。だからか、僕は昔のことがフラッシュバックしてきて、職員会議の間、ずっと高校時代にあったことを思い出していた。
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