第一章 婚約破棄なんて納得できない

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「ミリアーナ公爵令嬢、君との婚約を破棄する」 それはこの国の皇太子がそう皆様の前で宣言したのだった。 「な、何故ですか?(わたくし)がいったい何をしたというのですか⁉」 (わたくし)が訊ねると皇太子はハァ…っと溜息を吐いた。 「それはそなたがクレアを苛めていたという証言が所狭(ところせま)しと僕の元に苦情として報告が来るのだ」 (確かにいくでしょうね。根も葉もない噂が…) そう心の中で思っていると兵士たちが寄ってきた。 「なにか?」 「フィドル皇太子殿下のご命令で貴女様を牢に二日間入れておけとの事です」 「反省しろって訳ね…。分かったわ、上等じゃない」 (わたくし)はそう言うと言われたように素直に牢に入った。 別に悪いことはしてないわ。 ――…そして、二日後私(わたくし)は牢から出て城を後にしたのだった。 (やっぱりクレアの思惑の通りになってる⋯) (わたくし)は屋敷に向かって歩いているとある光景に目を止めた。 騎士達が一生懸命に訓練していたのだ。 (騎士か⋯。――⋯よし、決めた!) (わたくし)はいい事を思い付けば屋敷に急いで戻ったのだった。
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