第二章 私、男装します!

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「えと⋯甘党のアイツは放っておいていいから」 モーゼスは呆れつつそう(わたくし)に言った。確かに血糖値とか心配ですものね⋯。 「確かに血糖値とか心配ですよね。甘さをもう少し控えめに作ったら宜しいかと⋯」 「あれ?もしかして家事系が得意なのかな?」 (わたくし)がそう言うとモーゼスが(あご)に手をやりそう訊ねてきたので(わたくし)はコクリと頷いた。 「まあね。母が三年前に亡くなったから、家事の大半はボクと弟達とお手伝いさんで何とかやっていたよ」 (わたくし)は素直にそう答えた。 (まぁ、母が亡くなったのは嘘だけど…) 未だにモグモグと食べているフォルテが気になるけどさ⋯。 「ゴックン。ミナトんとこも大変なんだなぁ⋯」 フォルテがウンウンっと頷いた。この人、ちゃんと分かってんのかな?
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