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「実は君に頼みたい事があるのだが⋯⋯良いだろうか?」
誰か問題のある騎士団員が居るのだろうか?と、私は首を傾げた。
「別に構いませんが⋯⋯。頼みたい事って何でしょうか?」
私がそう訊ねると騎士団長は頭を掻き揚げ面倒くさそうに口を開いた。
「――…皇太子様の親衛隊があるのは知っているよな?」
「ええ、噂くらいでしたら⋯⋯」
「その親衛隊に俺の親友が所属しているのだが⋯⋯そいつがちょっと問題なんだよ」
「?どんな問題ですか?」
私は気になり訊ねると騎士団長は瞳を伏せて溜息を吐いてから言った。
「――…女癖の悪さだ」
あっ⋯親衛隊の中で一番女癖が悪い人ってあの人かな?
話を聞いてある人物の顔が浮かび、あぁ⋯っと納得した。あの人の女癖は親衛隊の中で一番悪い。その人物を私に託すという事はそうとうなのだと思う。
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