100通目の手紙

1/3
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
朝日が私を照らす清々しい朝。 私はいつも通り教室につくと自分の机の中を見る。 あ、今日も入ってる きれいな字で私の名前を書いた手紙。 高校に入ってから毎日のように渡されている。 今日で99通目だ。明日で100通目 彼は学校のない日も、いつも手紙を彼はくれるのだ。 正直、最初は怖かった。 学校の机の中に入ってるならまだしも、休みの日も私の家のポストに手紙が入っていた。 ストーカーのように思えて、とても怖かった。 でも、彼の手紙はまっすぐで、私を一心に思ってくれていて、 毎日手紙の内容が違うんだ。同じような手紙なんて一つもない。 ああ、いい人なんだな、私をこんなに思ってくれてるんだなって思うようになった。 でも、彼とは全く話したことがない。 彼は私に話しかけてはくれないのだ。 私が話しかけようとしても、逃げてしまう。 もっと、彼を知りたいのに、もっと、たくさん話したいのに…… 私の願いは果たせないままだ。 今日が、彼に私の気持ちを伝えるときだ。 私の彼への想いを……
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!