epilogue

1/1
前へ
/12ページ
次へ

epilogue

「柚月ちゃん。手繋ごう」 「いいよ」 「ねぇ、柚月ちゃん」 「なぁに」 「柚月ちゃんが全部忘れても僕は忘れないよ。今日のこと」 「私も忘れないよ。朔と過ごした時間は宝物だから」 「おやすみ、柚月ちゃん」 「おやすみ、朔」 柚月の掌から伝わる温もりに、朔の頬がついつい緩む。彼女は規則正しい寝息を立てている。僕の夢を見てくれていたらいいな。そんなことを思う。 「いつも側にいたらありがたみがなくなっちゃうでしょ? だから、今度は満月の夜に逢おうね」 朔は柚月の髪を撫で、そっと頬にキスをした。 Fin
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加