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2話
「いるでしょ!牧離れ!というか、しなさい!だね。」
秋物の服を物色しながら、同姓の親友ショーコが睨みつけてきた。
「やっぱしー?あ、これ可愛いかもー」
ファーが付いた小ぶりのピアスを手に取る。
「牧くんと、亜希の関係ってホント不思議。」
ショーコは私が見てたピアスの隣にディスプレイされてたカチューシャを手に取った。
「フツーさ、風呂上がりのツヤっぽ女子が目の前に居て、家で飲んでるなんて、寝る前に襲うでしょ。男ならさ!マジで亜希、何にもないワケ?キスされたり、襲われたり一回もないの?」
「ない!」
信じてない目をしたショーコ。
期待に応えられず、申し訳ない!
本当に、ない!
「牧くん、男が好きかと思ってたけど、彼女もいるもんねー。牧くんはさ、亜希の存在を彼女に言ってる?」
「彼女、いい気すると思う?今までお互いにさ、彼氏彼女出来たらお互いの存在言ってたけど、絶対もめてきてるんだよね。だから、今の彼女に言ってないと思うよ。私も元カレに言ってなかったし。」
「羨ましいような、羨ましくないような関係〜。今は楽しくてもさ、どっちかが結婚したら終わりじゃない?」
ショーコは、大学からの親友。
初めて見た時、派手でびっくりしたけど、隣に座った事がキッカケで意気投合した。
化粧品メーカーに就職して、社内恋愛からの結婚。妊娠中。
「やっぱ牧が結婚したら、終わるよねぇ…。」
「早く彼氏作りな!旦那の友達、聞いてみようか?」
「うーん…。また一からとか、面倒じゃない?」
ショーコが呆れた顔をした。
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