待つこと

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待つこと

小さな窓のむこう 細い電線にとまった 一羽のカラスが鳴く 干からびたその声に 降る雨は うるおいを与えない 羽繕いをした 風切り羽のおもてを 水滴が転がる でも 君の丸い頭は ずぶ濡れだね 白く煙った空の下 銀の雨は 音もたてず 路上の水たまりに輪を作る 陽はまだ 傾いていないけれど 今は森へおかえり そして すっかりまどろんだあと 明日の青空を 枝の上で待つんだ
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