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魚への生け贄
「いいか?絶対に何があっても逆らわず、逃げ出さず、その方の言う通りにするんだぞ」
「………はい…」
父親から言われた言葉に、娘は顔を伏せながら頷いた。
この村にはある池があり、そこには昔から一匹の魚が住んでいた。
ある夏の日、日照りに襲われた村人は唯一枯れずに綺麗な水を湛えている池の主に、雨を降らせてくれるように頼んだ。
すると突然、水の中から一匹の魚が顔を出し、「毎年村の娘を一人寄越すなら叶えてやる」と告げた。
始めは戸惑っていた村人たちだったが、このままでは村が駄目になってしまうと考え、一人の年頃の娘を池へと連れていき一人きりにした。
一晩の内に娘は姿を消し、翌日から雨が降り注いだ。
それ以降、この村では夏になると村娘を一人、主への生け贄として捧げる風習が出来上がった。
この娘は今年の生け贄に選ばれ、父親との別れの挨拶を行っていた。
「…本当は行かせたくない…。が、今まで生け贄となった娘たちにも申し訳なくてな…」
「仕方ありません、それが掟なんですから…。…あの、父様」
「なんだ?」
「私がいなくなった後も、身体に気を付けてお過ごし下さいね…」
「!…ああ」
そうして日が沈み始めた頃、娘は自宅を後にし池へと向かった。
池の近くに着くと、送ってくれた者たちは足早に去っていき、娘は一人その場にとり残された。
(一体、これから私はどうなるのかしら…)
チャプンッ
「え…」
「娘、コチラヘ…」
水音が聞こえると同時に、何者かの声で呼ばれ、娘は息を呑みながらも更に池へと近付いた。
すると、再び声が聞こえ「池ノ中へ…」と促されたため、娘はゆっくりと足から池の中へと入っていき、次の指示を待った。
池の中は意外と深く、娘は溺れないように淵に掴まりながら辺りを見回した。
瞬間、衣服の中に数匹の小さな魚が入り込み、驚いた娘は淵から手を離してしまった。
パシャン
「え、何!?なんで魚が中に…」
「ワタシノ、子供タチダ…」
「主の子供…?ヒャッ!!」
なんとか溺れないようにと腕で水を掻いていたが、主の声と共に衣服の中に入り込んだ小さな魚たちが娘の肌をつつき始めたのだ。
胸や脇腹、へそや太もも、腕や足など、とにかくあちらこちらをつつかれ、娘はくすぐったさから身体を捩った。
しかしそれでも小さな魚たちは離れていかず、むしろ更に娘の敏感な部分をつつき始めた。
「やっ、そこは…、んっ…」
小さな魚たちは次第に、娘の反応に答えるかのようにつつく場所を変えていった。
その行為は、胸の突起や下半身の閉じられた部分が、弱いと分かっているかのようだった。
しかし娘は尚も意識をはっきりと保っており、早くこの状態が終わることを願っていた。
(主は…、一体、なんでこんなこと…)
「モウ、ソロソロヨイカ」
「え?あ…」
主の声が再び聞こえると、小さな魚たちは一目散に娘から離れていった。
その事に娘はほっとしながらも、得たいの知れぬ恐怖も感じていた。
(そろそろって、なにが…)
「娘、少シ足ヲ開ケ」
疑問に思いながらも、父親から言われていた言葉を思い出し、恐る恐る足を開いた娘。
次の瞬間、娘の股間に何かが擦れ、驚いた娘は思わず足を閉じた。
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