妹改め恋人と

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妹改め恋人と

「ただいまー!」 「おかえり」 帰ると同時に出迎えてくれるお兄ちゃんにわたしは抱きついた。 触れるだけのキスをお互いにし合う。 相変わらず小言も言われるけどわたしが出勤するときと帰宅した時の挨拶(キス)を決めてからはだいぶ恋人らしくなった気がする! 部屋にはいつもみたいにいい匂いが充満していてたまらない。 手荒い、うがいをして戻るとテーブルにはわたしの分のご飯が用意してある。今日も美味しそう! 「いただきます!」 「はい、どうぞ」 ご飯を食べながらわたしは今日、思いついた疑問をお兄ちゃんに聞いてみるべきか迷う。 今更だけどお兄ちゃんって昼間とかどうしてるのかな?って気づいたからだ。 いや別に家事を軽視しているわけじゃない! 毎日、部屋は綺麗だし用意される料理は美味しいし不満だって全然ない。わたしの安い給料で日々の生活を営めるのはお兄ちゃんがいるからだって解ってるし。 あれ?こう考えるとわたし自活してますなんて言えないね…スミマセン…。 「ん?どうかしたか? おかわりなら今日はダメだぞ。 最近、毎日おかわりしてるからな」 「違うもん!わたしが食べ物のことしか考えてないみたいに言わないでよ!!」 時々お兄ちゃんはすごく失礼だ! デリカシーがない!! わたしが怒りながら食べ終わったお皿を洗っているとお兄ちゃんが悪かった、と話しかけてくる。 肩震わせるほど笑いながらって本当に悪いと思ってるのか疑わしいんだけど! よしよしなんて子供みたいに機嫌とられても嬉しくないから!! わたしは横向いて顔を反らしてお兄ちゃんを無視する。デリカシーのないお兄ちゃんは無視してお風呂に入ろうとしたら、背後から腕を回され抱き締められた。 「ごめんって。あんまり可愛いから、からかいすぎたな」 耳元で囁いて、そのまま首筋に唇が触れるのに、 わたしは言葉になってない意味不明な声を上げると、 お風呂へと逃げ込んだ。 だって狭い部屋じゃ1人になれるとこなんてお風呂かトイレくらいしかない。 お兄ちゃんの爆笑する声が聞こえてきて、 わたしはお風呂の鍵をかけながら絶対に仕返ししてやる!と心に決めた。 「……先伸ばしにするのも限界、だよな」 お風呂に入ってお兄ちゃんへの仕返しに燃えるわたしにはお兄ちゃんの呟いた声なんて聞こえるわけがなかった。
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