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スケッチブックには、俺の後頭部から肩にかけて描かれていた。力強くて、その中で細い細い線が皮膚の感じをよく表している。
「・・・すご」
素直に称賛の言葉が口から漏れた。
「ありがとう」
さやかさんが俺の方を見た。机を間にしてちゃんと目が合う。
「あ、あとごめんね!体を触っちゃったよね?」
さやかさんが突然、焦って俺に謝ってくる。
「本当に集中しちゃうと触った感じとか温度とかすっごく気になっちゃって!気付いたら・・・触って・・・ました・・・」
うわー嫌だったよねぇ・・・なんて頭抱えて謝るさやかさん。さっきとのピリピリしたあの雰囲気とのギャップに思わず吹き出す。何この人。面白すぎ。
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