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両親共働き。小学生の頃からお手伝いは当たり前。そんな中で育ってきたから部屋に(俺から見たら)要らないものがたくさん落ちているのが気になる。どうしても気になる。
「これは?」「本当に使ってますか?」の質問を繰り返していくうちにさやかさんも段々と勢いがついたのか、「使ってないかも」「それ捨ててもいい」とものをゴミ袋に入れていくスピードがついてきた。
さやかさんが不要と判断したものを俺は分別していく。
紙はまとめて紙紐で縛る。ペットボトルは洗ってラベルを剥がして潰す。ペットボトルキャップはまとめておく。缶や瓶は洗って逆さまに干す。
次々とものが袋に移動していって、そして床が見え始める。
そして。
「あ、あった!」
クレヨンが見つかった。
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