思い切なく

13/31
384人が本棚に入れています
本棚に追加
/811ページ
ふと、巳來が見当たらないことに気づいて探してみる。 巳來くん どこかな… 邦画かなぁ? 探していると、巳來はアニメコーナーにいた。 「 巳來くん!」 「 見つかったか~ 」 「 アニメ好きなの?」 ちょっと意外だな。 「 なんでも見るよ。いままで見れなかったからさぁ なんか見たくて、アニメは普通に好きだよ 」 今まで見れなかった? なんで… 「 テレビ壊れてたの?」 「 あ ~ いや、違うよ。綾がさ… 何でも自分を通す奴だったからね 」 綾さんが… そっか。 「 巳來くん、優しいね 」 「 優しくはないよ、揉めたりケンカしたりが めんどくさくて 綾の言うようにしてただけ… 冷たいよ、俺は 」 そんなことない、違うよ 巳來くん。 巳來は少し悲しそうな顔をしたように見えて、私は巳來を励まそうと思ったが 出来なかった。 きっと、今よりも辛い気持ちにさせかねないから… 「 綾さ… もう彼氏いるんだよ、早いだろ? 別れて1週間もたってないのに… 」 もう? それはちょっと… 「 綾は俺のこと、半分飾りにしてたんだよなぁ 女は怖いよ 」 巳來くんは飾りじゃない、ちゃんと綾さんを思ってた。 どうして すれ違ったのかな……
/811ページ

最初のコメントを投稿しよう!