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「 舞弥ちゃん、今日は閉めとくから上がって。明日は志音と片山さんいるからよろしくね。」
「 はい、お疲れさまでした。」
私は 有里に言われ先に仕事を終えて店を出る。
レブンから社長の聖二が店の入り口に立って 私に気づいて声をかけてくれる。
「 舞弥ちゃん帰るの? 有里と外食するけど、舞弥ちゃんもどう?予定ある?」
予定… 一応あったけど、今は…
とりあえず今有里といると危ないと思い断ろうとした時、携帯が鳴り聖二にすみませんと言い出ると湊斗の声だった。
「 約束、20分待って、表玄関前にいて。」
それだけ言って切れた電話。
携帯を見つめていると聖二が話しかけてくる。
「 舞弥ちゃん どうした?また今度にしようか?」
「 はい、すみません。また誘って下さい!お先に失礼します。」
手を振り店の前を通り過ぎる時、鏡を見た。
湊斗と目があった気がした。
それに、優しい顔で少し微笑んで見えた。
「 聖二さん、俺今日は上がります。周もいるしお先です」
「 おう、お疲れ!」
湊斗も上がり、舞弥を追うように店を出ていった。
聖二の横に有里が立ち、聖二に言った。
「 私たちもデート行きましょ。これから楽しみだわぁ 今日はいっぱい食べられそうよ!」
いったい何の話だと思いながら、食欲のある有里とどこへ食べに行こうかと思案していた。
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