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もっともっと湊斗が知りたくなった。
「 なぁ、今日 周に誘われただろ?なんて言ってきた?」
あの時の事だ、ありのまま話そう。
「 ぶつかって倒れそうになったの助けてくれて、お礼言ったらデートしようって… 」
「 断ったんだ 」
「 うん、彼氏いるからって… そしたら諦めたよ 」
「 周の奴 振られたか 」
ちょっと嬉しそうな顔に見えるのは気のせいだろうか?そんな風に思っていると店の入り口から見知った人が見えた。
「 うそっ… なんで… 」
私は思わず顔を机に寄せて伏せ隠れるようにした時、湊斗が眉間を寄せて言った。
「 お前 何してんの?」
「 入り口のとこ見て!有里さんと社長がいるの!」
「 あ、いたわ。だからなんで隠れるんだ?」
それは… 有里さんが私の湊斗への気持ちを知っている事と、社長が誘ってくれたのを断り、今 湊斗と一緒にいるという姿を有里に見られたら社長にまで知られると思うから。
言えないよ、理由なんて…
どうか見つかりませんように―――
私は机に顔を埋めて隠れたつもりで必死に見つからないよう祈っていた。
「 なぁ 舞弥… 俺と付き合うか?」
…え?
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