トライアングル

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湊斗が映画に行こうと言って誘ってくれたが、見る映画は決めさせてくれないという事に眉を寄せていた。 「 で、いつから好きなんだ?」 「 あ、忘れてなかったの?」 「 いつ?もしかして一目惚れか?」 言われて素直に はい、そうです。なんて言わない、言えない。 その代わり、私の顔は素直だから湊斗にはわかったようだ。 「 舞弥、わかりやすいな。顔にですぎだろ、おもしれぇなぁ 」 私は手で顔を隠すが、湊斗は笑いながら言う。 「 バカ、隠してもムダ!だいたい窓に写ってるし、照れ顔が。見え見えだって 」 何も言ってないのに 私が素直に顔に出る性格なのか 湊斗には手に取るようにわかりやすいようで、それが可笑しいらしい。 「 そんなに私を笑い者にすると、罰があるからね!」 「 罰? ないな、舞弥になら罰あったりして 」 「 なっ、意地悪すぎる、ひどい!仮にも私 彼女でしょ?」 「 あれ、彼女だっけ?」 んなっ… なんですって!! 湊斗の言葉に開いた口が塞がらないまま 映画館に着いた。
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