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志音に感謝しながら店を開店させる。
窓にあるブラインドを開けると後ろから呼ばれた。
「 舞弥 」
「 お兄ちゃん。おはよう 」
そう言ったあとで 恥ずかしいくらい私のお腹の虫が鳴った。
「 あっ やだ!もうっ 」
朝 食べる時間なかったから…
「 すげぇな… ほら、朝飯。湊斗から聞いて作ってもらった 」
作ってもらった? 誰に…
袋を受け取り見てみると おにぎりが入っていた。
「 おにぎり!」
「 食品側にあるだろ、おにぎり屋。あそこの おばさんと 知り合いなんだ 」
「 そっか。お礼言わなきゃね。あ、湊斗くんは?」
「 今 食ってるよ。じゃあ、またな 」
周からもらった おにぎりを志音に言って裏で食べることにした。
おにぎりは小さめで二個。
梅と菜っ葉だった。
食べながら 周が湊斗に私の変装写メを見せていたことや、行かせるために密かに動いていたこと。
思い出すも 怒る気になれなかった。
きっと 手作りおにぎりのおかげかもしれない。
店が無事に開店して お昼前に巳來が顔を出した。
「 巳來くん、どうしたの?」
今日は休んでいいのに…
「 志音から聞いた?」
「 ん?」
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