思い切なく

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巳來が志音から何か聞いたかと言うが 特に何も聞いていない。 「 あとで志音くんに聞いてみるよ 」 「 なに?舞弥ちゃん、あれ、巳來 」 「 志音、舞弥ちゃんに頼もうよ 」 ん? 頼む? 「 舞弥ちゃん ちょっと待ってて 」 頷くと二人は店の奥に行きなにやら話をしていたが いつの間にか巳來はいなかった。 私はカウンターでポップを作る。 客足が少なく 穏やかな時間がすぎる。 「 舞弥ちゃん、暇だね 」 「 うん、たまにはいいよね 」 あ、そういえば… 「 志音くん、私に何か頼み事あったんじゃないの?」 「 あ~ うん、美月に頼もうとしたけど都合つかなくてさ、講習会があるらしいんだ。それで… 」 それで私に? 「 うん、いいよ。私 志音くんたちには 学校休んでまで手伝ってもらってるもん、なんでも言って?」 私に出来ることなら、なんでも力になりたい。 「 ん~ じゃあ、明日の夜なんだけど ちょっと付き合ってほしいんだ 」 「 夜? 私はいいよ、でも美月が私でいいって言ったらね? 」 いくら志音くんでも 美月に悪いから、ちゃんと話さないとね。 そう思い話していると 美月が袋を持って店に来た。
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