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私と綾が揉めている事で 周りにいる学生たちも気になり私たちを見ていた。
「 巳來… なんで舞弥さん連れてきたの? 関係ないのに… 」
「 綾っ! 舞弥ちゃんに つっかかるな 」
「 舞弥ちゃん、舞弥ちゃん… もう、聞きたくないっ 帰れば!」
志音が私の肩に手を置いて 守りに入る。
「 綾!お前のその変わりようが嫌で別れたんだよっ 前はそんな奴じゃなかった!
俺のためって… 結局は お前自身のためだったじゃねぇかよ! 」
みんなの前でフラれた理由が露呈した綾はさらにカッとなり 手にしていた炭酸ジュースを巳來と私にぶっかけた。
瞬時に庇おうとした志音の袖にも ジュースがこぼれ落ちる。
周りからは 綾にやり過ぎだと言う声もあったが、綾が一喝すると 静かになった。
濡れてしまった私を巳來と志音が 綾を無視して 会場である大学を出た。
「 舞弥ちゃん… 綾がごめんっ 」
「 巳來くん、謝らないでいいよ。誰も悪くないから… 」
「 舞弥ちゃん、周くん家に送るよ 」
「 あ、待って!食券は?」
巳來と志音が、顔を見合わせた。
「 食券は素直にほしいよ?でも 食券より舞弥ちゃんの方が大事だからね。湊斗くんと周くんに頼まれてるからさ 」
ああ、あの二人ね… やっぱりなんか言ってたんだ。
もう、私ってそんなに か弱くないんだけどなぁ…
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