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暗黒騒動
「リハビリーお疲れぇー様でした!」
沈んだ表情をしている私のテンションを上げよう。
そうしてくれる門倉の言動がむしろ私には辛く、しんどい。
「もう、出てってよ!!」
顔を赤らめ大粒の涙を流しながら言った。
きっと誰からも私は好かれない。
自分勝手で妄想なんかで話を推し進める私に…
仲間とか毛頭、"彼氏"とか出来っこない
「ごめん。」
「へっ」
「俺が悪かった。うん そらー怒るよな。
変なテンションで労を労う"フリ"したんだもんな。
第一お前誰なんだよ!って話しだもんな。」
「ところでどうした?ポカーンと口開けて、こんな言い方すんのもなんだけどなんかこっちの佐山もかーわい!」
「えっ、 あの、そもそもさっきの台詞"フリ"だったの?もしホントならここの窓から突き落とすよ!」
「はあーぁ、正直俺、女、見る目心底ないわ〜」
「はあ?」
「もしほんとに"フリ"だったら俺、2時間以上もここに座って帰りを待ってるわけねぇじゃん!」
「明後日のサッカーの全国大会出場権かけての予選にフルタイム出る予定の俺がさ」
「おれ、雅也のことライバル視してたけど…彼奴の女を見る"目"だけは大いに尊敬出来るわ!」
バン!
走って個室から飛び出て行った
いつもの煌めく金髪はどす黒く感じられた
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