王妃たち

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私の可愛らしい姫様はすくすくと成長された。 顔はまだあどけない可愛らしい姫様。 アニエス様のお世話ばかりしていられる場所ではない。 屋敷はいつからか後宮と呼ばれる、オリビエ様のハーレムとなっていた。 7人も妃がいる。 妃とりすぎだろとオリビエ様に言いたくても会える方でもない。 妃たちの連れてきた侍女たちの手がまわらないところをお手伝いにまわる。 一番楽をさせていただけるのはジャネット様のところ。 なにもしなくてもいいし、それどころかお茶を飲んでいけとお茶に誘ってくださる。 リヌ様のところは老いた侍女が一人しかいない。 お手伝いをしたら心から感謝の気持ちをくれてとても清々しいいい気持ちにさせてくださる。 リヌ様はカエル捕まえてきたり、なにかとても変わった方だけど。 エルザ様のところはとても業務的。 本当に手の足りないところだけお手伝いをして終わる。 シャルロット様のところはあれもこれもと言われて、シャルロット様の侍女にはなにもさせないで、お手伝いにきた私たちがくたくたになったらもういいと言われて帰らされる。 一番ひどいのはベラ様のところ。 ここには魔女が住んでるんですよね?と言いたくなるような部屋にされていて、悪趣味と思うようなものが飾られていて。 あれにはふれるな、これにはふれるな、あれしろ、これしろのまるで下女扱い。 他の妃の侍女とよく揉めているのはここの侍女。 これはどんな拷問器具?と思われるものを磨かされたり、とてもまともじゃない。 どの妃よりもアニエス様が一番可愛らしい。 なのにオリビエ様はなぜかアニエス様のところへだけは通われない。 もうアニエス様を連れて城を出たほうがまともに暮らせそうにも思う。 貴族出身ではあるけど、田舎者ではあるけど、侍女経験があるからなんでもできるはずだ。 アニエス様を拐って逃げる計画はしていた。 どうしても暮らせないならアンリ様のところへ転がり込もうとまで考えていた。 アニエス様とオリビエ様は3年も月日をもって和解されることとなる。
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