序章

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時は1920年6月。 早乙女 成都(さおとめ せいと)は大学予科生活初めての夏を迎えていた。 彼はこの春、私立御法(みのり)大学予科という3年制の大学予科に入学した。(当時の私立の大学予科は2年制が多かったが、この大学予科は3年制。) その大学予科で、少しやんちゃな親友ができた。 彼の名は村上 國雄(むらかみ くにお)。女遊びがひどいが、生活はとても仲間思いな成都の同級生だ。 成都にも國雄にも、同じ目標があった。 そう、その目標とは二人で私立御法大学に進学することだ。
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