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その男は、
身長190センチは超えようかという大男で、
ご丁寧にもアニメのキャラのように右目に十文字の傷痕があった。
いかつい。
黒いスーツは、内側の筋肉が大きく盛り上げ、
髪型は短く刈っていて、ロシアからの殺し屋のような…一種異様な雰囲気をまとっていた。
「ええと、それで、五条さんの、その、彼氏さん?は明後日の9時9分9秒に、その、紗江ちゃんというモノに襲われる可能性が高い、と?」
五条英美利は怪訝な顔つきでつぶやいた。
「藤原さん、できれば…女性の方が担当していただけると嬉しいんですけど。」
「あ、申し訳ない、呪い関係の部署に女性担当者がいないもので、ひとまずわたしの方で伺いますね。」
物腰は柔らかい。
にかっと笑うと意外と愛嬌もあり。
仕方がない。
「最近、学校で血塗れ紗江ちゃんという呪いが流行っていて…」
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