厄神蒐集家 (2)〜血まみれ紗江ちゃん

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ひとしきり吉祥は笑うと牛丼をかきこんだ。 「わたしは驚かすつもりは全くなかったんだけどね…女性の方がいいって言われちゃうとこう、少なからずショック受けるよね…」 「だから俺が行きますよって言ったのにw」 吉祥はにやにや笑いながら尋ねてきた。 「フジワラ先輩は、俺ら拝み屋や占い師に必要な適性ってなんだかわかります?」 「顔か?」 わたしはつい吉祥を睨み付けてしまった。 「まあ、それもなきにしもあらずですけど、一番大事なのは、人たらしかどうかですね。」 吉祥は、いつになく真面目な表情で続けた。 「俺らってカウンセラーみたいなもんなんすよ。相手の細かい表情を見てこの人は何に困ってるのかな?どうしてほしいのかな?って共感するのが大事なんすよね。その人に寄り添って安心してもらわないと憑いてるものも落とせない。」 「なんだか、カッコいいこと言いやがって…」 わたしは負けたような気がして、 勢いよく丼をかきこんだ。
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